株主・投資家の皆様へ

代表取締役 糸井重里
人間のこと。
人間が生きて暮らしていることを、
大切な仕事にしていきます。

2017年の3月に上場して、
まだ一年も経っていないのですが、
過去に何度も考えてきたことを、
さらに繰り返し考えるようになりました。

この期間に、いつも以上にたくさんの質問を受けたり、
じぶんでも、
たくさん確かめたいことがあったからだと思います。
いつものように仕事をしながら、なかまと相談しながら、
あるいは夜中にひとりで、
足らぬ頭でずっとしつこく考えてきて、
あらためて思うのは、
なにごとも根っこのところが大事だなということでした。

かつて、20年ほど前、
経営の「け」の字もわかってなかった時代に、
ぼくは、偶然のようにドラッカーの本を読みはじめました。
そこで、「経営の目的は顧客(市場)の創造である」
ということばに出合いました。

「ああ、そうかそういうことか!」と、
なんだか妙に腑におちたことを、憶えています。

どうしたら、「顧客の創造」ができるのか。
これは、
「人びとがよろこんでくれるものを、新しく生み出す」
というふうにも言い換えられます。
「こんなことがあったら、うれしいだろうなぁ」
ということを実現したら、そこに人が集まり、
たくさんのやりとりがはじまる。
新しい市場が創られるとは、
そういうことだと理解しました。

けっして簡単なことではないけれど、
「顧客の創造」ができているかどうかが、
判断の軸であると思いました。
「ほぼ日」の経営の根っこは、
どれだけ考えようが、これなんだと、
あらためて噛みしめました。

「顧客」とは、まだ会ったことのない人でもあり、
おなじみの人たちでもあり、
あなたであり、わたしであるような、
つまり「人間」です。
こころがあり、からだがあり、
生きて暮らしている「人間」のことを、
ぼくらは、一所懸命に探り、
考え、愛し、親しくなっていくこと、
そういう仕事を真剣にやっていきます。

夢に手足を。

代表取締役社長 糸井重里