株主・投資家の皆様へ

代表取締役 糸井重里
あらためて、「ほぼ日」ってなんの会社なの?

思えば、ずっと質問され続けてきました。
「ほぼ日って、なんの会社なの?」と。
東証の33業種のなかでは「小売業」と分類されていますが、
これだと、なんとなく、わかったようなわからないような。

「ほぼ日」は、なにをしていく会社なのか、
これについてはある時期に、こんな考え方をしました。

「コンテンツ(演目・内容)の会社」なのだ、と。

社内では、もっとカジュアルに「出し物」とも言います
ネットの内外で発表される読み物や対談もコンテンツです。
イベントも、さまざまな「しくみ・方法」もコンテンツ。
コンテンツがかたちのある「商品」になる場合もあります。

人が、あたまやこころを動かしてつくったものは、
みんなコンテンツとして、ぼくらの仕事になります。

例をあげれば、「ほぼ日手帳」だって、
「どういうものをつくろう」と考えたことが
現実の商品(手帳)というかたちになっているわけで、
みんなが手にとってくれるのは、かたちのあるものですが、
選んでくれたり、よろこんでもらえているのは
「考えたこと」「イメージしたこと」のほうなんですよね。

「小売業」だけれど、感じる、思う、考える、イメージする。
これが、「ほぼ日」の仕事なのだと、ぼくらは考えています。

これまでも、これからも、
「ほぼ日」がやっていくのは、
コンテンツを生み出す力をつけていくこと、
コンテンツを育てていく力を強くすること、
コンテンツを伝える力を増していくことです。

そしてコンテンツは、メディアにつながっていきます。
「ほぼ日手帳」も「ほぼ日手帳アプリ」も立派なメディア。
「ドコノコ」「ほぼ日のアースボール」「ほぼ日の學校」
「生活のたのしみ展」も「尾瀬や赤城」のコンテンツも、
それぞれのコンテンツはメディアでもあります。
「ほぼ日」はメディアの集合体でもあるのです。

タイトルにあるテーマ、「ほぼ日」はなんの会社。
答えは、たのしい「出し物」をどんどんつくる会社です。

そして、忘れてはいけないことがあります。
こういう仕事をやっていく会社は、どんなチームか?
いい人を見つける組織、いい人を育てる組織、
いい人が活躍できる組織、いい人が集まってくる組織として、
「やさしく、つよく、おもしろく。」
焦ることなく進んでいきたいと思います。

代表取締役会長 糸井重里