社長あいさつ

糸井重里

糸井重里です。
「株式会社 ほぼ日」が上場したということについて、
こんな思いを記しておきます。

2016年の12月1日に、
「株式会社 ほぼ日」になりました、
というご挨拶を書きました。

その「株式会社 ほぼ日」が、
2017年3月16日に、
東証ジャスダックに上場しました。

この上場までの準備は、ずいぶんと気の長いものでした。
ふつうの会社がどれくらい、
ということを考えもしなかったので、
だいたい十年くらいの期間になりました。

その間、つくづく、じぶんたちが
こうした世界では門外漢なのだなぁ、
ということを知らされました。
むろん、じぶんたちとしては、ことさらに
「へんな会社」だというつもりはありません。
ぼくらなりに「まっすぐ」やっていることが、
他所からは、めずらしく見えるということのようです。
それでも、上場しようとして、審査を受けて、
晴れて認められているわけですから、
へんに見えても、ちゃんとした会社だということで、
そこは自信を持っていいと思うのです。

でも、当分は、
めずらしい生きもののように思われそうです。
それは、しょうがないかな。
じぶんたちが、どういう会社で、
どういうことを考えて、なにをやっていきたいか、
わかってもらうような努力は、
いままで以上にやっていくつもりですが、
あんまり人気や評判を気にすることは、
やめておこうと思ってもいます。

どう思われるかに、過敏になるのではなく、
じぶんたちがやっていきたいことを、
どうやって実現していくかのほうに、
しっかりと目を向け、頭や手足を動かしていきます。
それが、「ほぼ日」という場に集まってくれる
たくさんの人たちによろこんでいただく、
いちばん大切な方法だと考えるからです。

これからも、もちろん、同じです。
「やさしく、つよく、おもしろく」やっていきます。
しばらくは、ぎこちないこともあるかもしれませんが、
そのうち馴れると思いますので、
ますます、おもしろいことをやりますよ。
このへんのこと、じぶんたちに期待してます。

これからも、ますます、よろしくお願いします。

そのうち、また、次の「社長あいさつ」を書きます。
ぜひ、また読みにきてくださいね。

ありがとうございました。


(2017年3月16日)